21.服用時間の服用回数
のみ薬には、のむ時間・回数・量が指示されています。指示にはそれぞれ意味があり、それを守らないと効き目が薄れるばかりか副作用を招く恐れもあります。
指示された服用時間と服用回数を正しく守りましょう。
<服用時間について>
のみ薬には、「食前」「食後」のようにのむ時間と食事が関連づけて指示されている事が多いものです。
いつのんでも効き目に大差ない薬もあれば、食前にのんだ方が効き目が現れやすい薬など、薬の性質や患者さんの状態を考えて決められています。
一般的には次に述べることが基本です。
- 食前
胃の中に物が入っていない時で食事の30分くらい前をさします。
おもに食欲増進剤や、胃酸の影響をうけると効き目が悪くなりやすい薬、食後にのむと吸収が悪い薬などを食前にのみます。
- 食直後または食後
胃の中に物が入っている時で、食事が終わったらすぐ、もしくは30分くらいをさします。
薬の中には胃の粘膜を荒すものが少なくありません。
食後に服用すると、胃の中のものが十二指腸に移動する間(30分間)は薬が飲食物に包まれて胃粘膜に直接触れることはありません。
また、等間隔に薬をのむことになるため、薬の効果をある程度一定に保つことができ、のみ忘れを防ぎやすくなります。
- 食間
食事と食事の間のことで、食事の約2時間後をさします。
薬の効き目を早くあらわしたい場合や確実にしたいときに指示されます。
- 就寝前
おやすみになる30分くらい前をさします。
昼間のむと不都合のある薬や、寝ている間に効き目があらわれるようにしたい薬などを就寝前にのみます。
<服用回数>
- 1日1回
徐放剤は効果が24時間以上続くため、1日1回服用します。
おもに慢性の心臓病やアレルギ-性の病気などに用いられます。
また、下剤、睡眠剤、吐き気止めなど、症状があらわれた時だけのむ薬にもこの指示があります。
- 1日2回
1日3回、決まった時間にのめない場合や、のみ忘れをしがちな方に便利なこのタイプの薬が増えています。
朝夕の食後、12時間ごとなどです。
- 1日3回
1日3食の生活パタ-ンに合わせているため、のみ忘れが少なく、また、効き目の持続時間が4~6時間の薬が多いため最も多い服用方法です。
- 1日4回
6時間ごと、または3回の食事時と寝る前にのみます。おもに抗生物質などです。
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