携帯サイトも御覧いただけます!
  • お問い合わせ

関連サイト

  • 愛知県病院薬剤師会
  • 愛知県学校薬剤師会
  • 日本薬剤師会
  • 日本薬剤師会
  • 名古屋市薬剤師会
  • 愛知県医師会
  • 愛知県歯科医師会
  • 愛知県ホームページ
  • あいち健康の森 薬草園

愛知県薬剤師会事務局

〒460-0002
名古屋市中区丸の内三丁目4番2号
TEL 052-953-4555
FAX 052-953-4556

〔参考〕「眼球の構造」

中野 昭一:図説・ヒトのからだ、医歯薬出版より


眼球


光を受容する器官。眼窩の中にあり、直径約22~25mm、重さ6~8 gのほぼ球形であるが、前方の角膜の部分が少し突出している。壁は3層からなり、外側より眼球線維膜(前方1/6は角膜、後方は強膜)、眼球血管膜(脈絡膜、毛様体、虹彩)、眼球内膜(網膜、色素上皮層、網膜と色素上皮層を合わせて広義の網膜ともいう)に分類される。
眼球に入った光は、角膜を通り、カメラのレンズに相当する水晶体により屈折し、透明なゼリー状の硝子体を通ってフィルム相当する網膜上に像を結ぶ。
眼球の前極と後極とを結んだ軸を外眼球軸といい、これは角膜の後面の中点から網膜内面の後極に相当する点を結んだ内眼球軸とともに視軸と一致するが、最も鮮明に物を観る視線は後極より約1mm外側にある網膜中心窩を通る。眼球軸に直角の面が眼球の表面と交差する線の中で最大の所を赤道という。


 

部位 説明
外膜
 眼球線維膜
眼球の壁の最外層を構成する膜。前1/6の小さく円形で透明な角膜と、後ろ5/6の不透明で白色の強膜からなる。どちらも強い線維性結合組織で、眼球の形を保つとともに内容を保護している。角膜の部分の曲率が小さく、前方に少し突出している。厚さは0.5~1mmで、後の方が厚い。
  角膜 眼球の外層である眼球線維膜の前1/6の部分。新鮮な場合は透明で、光はここを通って眼球内に入る。後方の強膜と連続しているが、強膜のつくる球面より前方に突出しており、凸レンズとして働く。屈折力は強い(屈折率1.337)。円形で直径は11~12mm、厚さは中央部で0.8~0.9mm、辺縁部で1.1mmで、構造的には前方から約5層の重層扁平上皮からなる角膜上皮、Bowman膜ともいわれる前境界板、膠原線維よりなる角膜固有質、Descemet膜ともいわれる後境界板、角膜の後面を被う内皮で扁平な1層の細胞よりなる角膜内皮からなっている。神経は豊富に分布するが、血管はない。
  強膜 眼球の外層である眼球線維膜の後ろ5/6の部分。白色で不透明な強靭な結合組織の膜。外面は眼球鞘の内面に接しており、外眼筋の腱が停止するところ以外は平滑である。前方は角膜に続く。後方の、視神経が入る部位付近で最も厚く(1mm)、角膜との境界部より6mmほど後方で最も薄い(0.4mm)。微細な弾性線維が混ざった密なコラーゲン組織で、コラーゲン線維はさまざまな方向で表面に平行に走っている。コラーゲン線維の間には細長い線維芽細胞が入っており、その一部は色素をもっている。角膜との移行部の内面には強膜静脈洞と呼ばれる輪状に走る管があり、ここに前眼房より虹彩角膜角、虹彩角膜角間隙を通って眼房水が流れ込む。後極近くでは視神経が貫き、強膜は視神経の線維性の鞘すなわち脳硬膜と連続している。視神経が貫く場所は篩(ふるい)状になっており、強膜篩板と呼ばれる。強膜篩板の中央には網膜中心動脈と静脈が通るやや大きな孔が開いており、周辺には毛様体血管と神経を通す孔も多数開いている。
中膜
 眼球血管膜(ぶどう膜)
眼球の壁の中層のこと。外側は眼球線維膜(強膜)、内側は網膜に挟まれる。血管と神経に富み、多量のメラニン色素を含んでおり、黒褐色をしている。後方から脈絡膜、毛様体、虹彩の3つの部分に分かれる。
  脈絡膜 眼球血管膜のうち、眼球の後ろほぼ5/6に相当する部分で、網膜と強膜の間にある黒褐色の膜。前方は毛様体に続く。薄い血管に富んだ組織。視神経円板の部分で視神経周囲の軟膜、くも膜と連続している。この中に外側より脈絡上板、血管板、脈絡毛細管板、基底板(ブルッフ膜)の4層を区別できる。
    脈絡上板 脈絡膜の最も外側にある約30μmの薄い層のこと。強膜と脈絡上板との間が剥離する状態が脈絡膜剥離である。
    血管板 脈絡膜の各層のうちで短後毛様体動脈の枝が分布する層。最も厚く、血管を数多く含む。
    脈絡毛細管板 脈絡膜の各層のうち、ブルッフ膜(基底板)のすぐ外側の層。1層の比較的太い毛細血管のネットワークからなる。有窓の血管内皮細胞をもつ。色素細胞はない。網膜中心窩付近でとくに発達している。
    基底板(ブルッフ膜) 膠原線維を主体とする無細胞性の構造で、脈絡膜と色素上皮細胞が接着し、脈絡膜から血管のない網膜外層へ物質を送る通路となっている。
  毛様体 眼球中膜(眼球血管膜)のうち、虹彩より後方、脈絡膜より前方の、肥厚して眼球内に盛り上がった部分。脈絡膜との境界は鋸状縁と呼ばれる。内面は2層の上皮(網膜毛様体部)で被われている。血管に富んでおり、ここで前毛様体動脈と長短の後毛様体動脈が合流する。有窓の毛細血管がみられ、眼房水がここで産生される。毛様体からは毛様体小帯(ciliary zonule)が出て水晶体を支えている。毛様体の内部には平滑筋性の毛様体筋があり、これにより水晶体の厚みを制御し、焦点距離を変えている。
    毛様小帯 水晶体を毛様体につないで支えている線維群。毛様体上皮から起こり、融合して約140本の束となり、水晶体赤道部に放散する。毛様体の前方部から起こる線維は水晶体の赤道部の後方に付着し、逆に毛様体後方部から起こる線維は水晶体の前方に付着するため、線維が交叉する。この線維の間には間隙が開いており、ここを眼房水が通る。
  虹彩 眼球中膜(眼球血管膜)の前端部分。眼球線維膜とは離れて、円盤状に眼球の内方へせり出している。ほぼ中央に円形の瞳孔が開いている。直径10~12mm、厚さ0.3~0.4mm。後方では毛様体に続いている。水晶体のために中央部が少し前方に突出している。これより前方のスペースを前眼房、後方のスペース(水晶体より前)を後眼房と呼ぶ。日本人では一般に褐色を呈するが、虹彩に含まれる色素細胞の数により虹彩の色調が変わる。虹彩の内部には平滑筋性の瞳孔括約筋と瞳孔散大筋があり、瞳孔の直径を調節している。これにより眼球内に入る光の量を調節し、カメラの絞りに相当する役割を果たしている。瞳孔の直径は少なくとも1mmから8mmまで変化しうる。
内膜
 網膜
眼球の壁を構成する3層のうち、いちばん内側の層。光刺激を神経インパルスに変換し、視神経に伝える。脳の一部が伸び出した眼杯に由来し、内側の網膜神経細胞層(狭義の網膜)と外側の色素上皮層からなる。光を感じるのは後ろ3/4の部分で、網膜視部と呼ばれる。これに対し、前1/4は光を感じない部分で、網膜盲部とも呼ばれる。網膜盲部は毛様体と虹彩の内面を被う薄い上皮層で、それぞれ毛様体、虹彩に属し、網膜毛様体部、網膜虹彩部と呼ばれる。
  網膜神経部 発生学的に眼杯の内側の層に由来する網膜の部分。狭義の網膜。光刺激の受容、神経インパルスへの変換、視神経への伝達が行われる。
  網膜色素上皮層 網膜神経部のすぐ外側(網膜の最外層)にある単層の立方上皮。メラニン色素を大量にもっているのでこの名がある。視神経円板周辺から鋸状縁へと広がり、毛様体上皮に続いている。ヒトの眼では400万~600万個の細胞が存在する。細胞の管腔側は光受容細胞に向いており、杆体や錐体の外節の間に長さ5~7μmの微絨毛を伸ばしている。視細胞外節を通り抜けた余分な光を吸収し、散乱を防ぎまた、食作用をもち、古くなった外節の光受容膜を取り込み、処理する。隣り合う細胞間には密着結合が発達しており、脈絡膜血管からの物質が無制限に網膜に移行するのを防ぐ(血液網膜関門)。網膜剥離は網膜色素上皮と視細胞外節の接触が離れた状態をいう。
  鋸状縁 網膜(広義)の光受容部(網膜視部)と非光受容部(網膜盲部または網膜毛様体部)との境界。境はジグザグになっているのでこの名がある。
  中心窩=黄斑 視神経乳頭の中心から約4mm耳側で0.8mm下方に位置する、直径約1.5mmの網膜の浅い陥凹部。検眼鏡的に黄斑の中心に存在し、やや暗赤色を示し、若年者では強い点状反射として観察され、中心視力を司る視力に最も大切な部分である。杆体はなく、細長い錐体のみが存在し、密度が高い。そのため暗所にて感度は低いが、明所における感度は最も良い。また網膜血管がこの部を避けるように走行しているため、外界の刺激が直接視細胞に届く。
水晶体 虹彩の後ろにある直径9~10mm、厚さ約4mmの両凸の透明なレンズ様の構造。前面の曲率半径より後面の方が小さい。毛様体から出て水晶体の赤道部に終わっている毛様小体(チン小帯)により支えられている。この毛様体筋の収縮により厚さが調節される。厚さの変化により、眼球に入った光の焦点距離を変え、網膜に像を結ばせる。遠方のものを見るときには薄く、近くを見るときには厚くなる。
眼房 角膜と水晶体および毛様体で囲まれたスペース。中には眼房水が入っている。眼房は虹彩により前眼房と後眼房に分けられるが、瞳孔により互いに交通している。眼房水は血管のないレンズや角膜への栄養を運び、眼内の圧力を維持している。
眼房水 前後の眼房を満たしている水様透明な液体で、組成は血漿に似ている。血漿との最大の違いは含まれている蛋白質量で、血漿では6~7%で房水では0.005~0.015%。蛋白質としては同じ物が含まれており、房水は分泌の際新たに合成されるというより、血漿に由来すると考えられる。屈折率は1.336。後眼房においては毛様体または虹彩から分泌され、毛様体静脈に流れ出る。流速は0.8~1.9μL/分。
硝子体 水晶体の後ろの空間を占めている透明なゲル状の粘弾性物質で眼球内圧の維持にも関与している。眼球の体積の約4/5を占めている。光の通路となっており、屈折率は1.334。細胞成分はほとんどなく、約99%は水で、そのほか無機塩、ヒアルロン酸、糖蛋白、ランダムに配列したⅡ型コラーゲン細線維などからなる。血管はない。

〔参考〕


医学大辞典:医学書院
医学大辞典:南山堂
中野 昭一:図説・ヒトのからだ、医歯薬出版
日比野久美子:加齢黄斑変性症、白内障、緑内障,今日のサプリメント,薬局別冊 Vol.57 No.1,121-127,2006 


(c)東海四県薬剤師会情報システム委員会

copyright(C) The AICHI PHARMACEUTICAL All Rights Reserved
当ホームページ内に掲載の記事・写真等の無断転載を禁じます。すべての著作権は社団法人 愛知県薬剤師会に帰属します。