メタボリックシンドローム(T)


 内臓脂肪の蓄積を基盤とするメタボリックシンドローム(以下:MS)は、糖尿病、高血圧、高脂血症などの複数の疾患が重なり、それぞれのリスクが高くなくとも、複数重なると心循環疾患に対してハイリスクとなるところに特徴があり、日本ではMS患者は約 1,000万人以上と推定され、また、BMI(ボディーマス指数 body mass index) 25以上の肥満者は2,300万人とする報告もある。

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1.メタボリックシンドローム(MS)とは metabolic syndrome  

 生活習慣病と称される糖尿病、高脂血症、高血圧は頻度の高い疾患で、合併することは多いが、これらは偶然重なるのではなく、その上流に共通の基盤をもって重積する病態がMSである。MSを代謝異常症候群と訳されることもあるが、代謝疾患ではないのでこの訳は必ずしも適切でないとの意見もある。

(1)メタボリックシンドローム(MS)の概念 

 MSの病態形成の上で、内臓肥満、インスリン抵抗性は密接に連関していることが明らかにされている。MSは冠動脈疾患イベント発症の重大な危険因子であり、動脈硬化疾患に対する予防医学的概念である。  ⇒ vicious cycleを形成

 MS−インスリン抵抗性の成因に、腹部肥満の役割が注目されている。肥満特に内臓肥満由来のアディポネクチン、レプチン、TNF-α、 レジスチンなどが関与する。アディポネクチンの低下やTNF-α の増加が、インスリン抵抗性を増悪させており、腹部肥満がメタボリックシンドロームの成因の根拠となっている。

 このようにMSにおける高血圧の成因には、インスリン抵抗性−作用低下を補う高インスリン血症と、その起因である腹部肥満−アディポサインの両者が中心となっている。そして、腹部肥満−アディポサインが高血圧・耐糖能異常のみならず脂質代謝異常にも関連し、MSを形成していると考えられている。

(2)メタボリックシンドロームの発症

 肝臓における脂肪合成はグルコース、果糖、インスリンにより、SREBP-1cとPPARα( peroxisome proliferators activated receptor α) の遺伝子発現が調節され、脂肪酸合成と分解が調節されている。その結果、生体に流入した糖質エネルギーが脂質エネルギーに変換され、中性脂肪として体内に利用され、貯蔵されている。

 パニック障害は内因性不安によって発症する。不安神経症(全般性不安障害) が「不安があるから発作が起きる」のに比べ、パニック障害は「パニック発作が起きるから不安になる」とも考えられ、この不安はパニック発作時に伴うが、不十分な発作のコントロールの後にも、身体症状なしでみられることがある。

SREBP-1c:   (sterol regulatory element binding protein 1c)
インスリンは、肝から血中への糖の放出を抑えているが、この作用には特殊なタンパクの働きを必要とする。食べ過ぎるとSREBP-1c が、そのタンパクの合成を抑える。反対に食事制限すると、SREBP-1c は働かず、タンパクは、合成されてインスリンの働きが促進される。また、SREBP-1c は高脂血症を招くことも知られている。

 MSは栄養摂取と消費のアンバランスによってできた余剰エネルギーが、体内に蓄積された状態で起こる病態で、余剰エネルギーは脂肪肝、内臓脂肪・皮下脂肪を過剰に蓄積することになる。このため蓄積した中性脂肪によって脂肪組織は肥大し、肥大脂肪組織から遊離される脂肪酸やアディポサイトカインによってインスリン抵抗性が誘導され、糖代謝が障害される。

 内臓脂肪の蓄積によって糖尿病、高脂血症、高血圧が発症し、このため動脈硬化に進展する機序として次が考えられている。  

@ 肥大脂肪細胞からの生理活性のある物質の分泌:  
内臓に蓄積した肥大脂肪細胞からは、生体におけるインスリン抵抗性を誘導する脂肪酸、TNF-α、レジスチンが遊離され、一方、インスリン感受性を高めるアディポネクチンの分泌が低下する。さらに肥大脂肪細胞からはアンジオテンシノゲン、組織アンジオテンシン変換酵素が遊離され、これら病態における高血圧の発症の機序となっている。
A 内臓脂肪由来の遊離脂肪酸(FFA)とグリセロールが肝臓に流入:
内臓脂肪はトリグリセリド(TG)が蓄積されやすく、またそれを燃焼しやすい脂肪組織である。従って、内臓脂肪が蓄積した人からは、空腹時には大量のTG分解産物、遊離脂肪酸(FFA)とグリセロールが放出されている。
 ⇒内臓脂肪は皮下脂肪に比べて脂肪合成活性、分解活性ともに強く、内臓脂肪が蓄積されている症例では、その容量に応じ遊離脂肪酸が大量に放出
内臓脂肪は解剖学的に門脈に直結しており、放出されたFFAとグリセロールはすべて直接、肝臓に流入する。肝臓に高濃度の遊離脂肪酸とグリセロールが流入すると、インスリンの異化が障害され、末梢の高インスリン血症を生じ、標的細胞でインスリン受容体の抑制が生じることが考えられている。

(3)メタボリックシンドロームの危険因子の国際比較  

 ASPAC(The Asia-Pacific Collaboration on CHD Risk Factor Intervention)Study において明らかにされた日本の急性冠症候群(acute coronary syn drome)患者の肥満、喫煙、糖尿病、高血圧、高脂血症の頻度が示されている。日本人のもつ危険因子のなかで、高血圧は72%で、高コレステロール血症58%、糖尿病34%、喫煙は48%などで、これらが冠動脈疾患に影響を与える。

 世界的には肥満の増加に伴って、特に糖尿病の頻度が増え続けており重要な危険因子である。しかし、日本ではBMI30を超える肥満の頻度(11%、報告によっては 2〜3% もあり一定しない)は、外国と比べて低く、あまり極端な体重の増加がなくても、糖尿病を発症しやすいのが、日本人のMSの特徴で、BMI25以上の肥満者の頻度(32%)が、他諸国のBMI30以上に相当する数になる。

 このため日本肥満学会は、肥満をBMI25以上という身体状況と定義し、内臓脂肪型肥満は、独立した疾患単位、「疾病」とした。内臓脂肪蓄積はMSの上流因子として、すべてでないが、かなりの位置を占める。

(4)メタボリックシンドロームの診断 

 日本でも2005年 4月 8日、大阪で開催された日本内科学会総会において、MSの新診断基準が日本肥満学会、日本高血圧学会などの 8学会合同で作成発表された。

 この基準では、腹囲測定による腹部肥満を必須条件とし、血圧高値、血糖高値、脂質代謝異常(中性脂肪高値、HDL-コレステロール低値)のうち 2つ以上を条件としている。

8学会:以下の日本学会
動脈硬化、糖尿病、肥満、高血圧、循環器、腎臓病、血栓止血、内科
〔表 1〕メタボリックシンドロームの診断基準
腹腔内脂肪蓄積
@ウエスト周囲径・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・男性:85p以上 女性:90p以上
  ⇒可能な限りCTスキャンなどで内臓脂肪量測定を行うことが望ましい
    これらの値はCTスキャンでも内臓脂肪面積 100p2に相当
上記に加え以下のうち 2項目以上
A脂質代謝 中性脂肪(トリグリセリド:TG) ・・ 150r/dl 以上(男女)    ⇒高TG血症
  かつ/または
HDL-コレステロール・・・・ ・・ 40r/dl 未満         ⇒低HDL血症 
B血圧 収縮期血圧・・・・・・・・・・・ ・・130oHg 以上 または
拡張期血圧・・・・・・・・・・・・ ・・ 85oHg 以上
C血糖値 空腹時血糖値・・・・・・・・・・ ・・110r/dl 以上
新基準では、以上の 4項目のうち、@に加えて、A〜Cのうち 2つ以上の条件にあてはまる場合MSとしている。
ウエスト周囲径は立位、軽呼気時、へそレベルで測定する。脂肪蓄積が著明で、臍が下方に偏位している場合は、肋骨下縁と前上腸骨棘の中点の高さで測定する。
MSと診断された場合、糖負荷試験が勧められるが、診断には必須でない。
高TG血症、低HDLコレステロール血症、高血圧、糖尿病に対する薬剤治療:
  ⇒治療を受けている場合は、それぞれの項目に含める。

2.Multiple Risk Factor Syndromeの概念 

 Multiple Risk Factor Syndrome の概念は、1980年代の後半より〔表 2〕のようにシンドロ−ムX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群、内臓脂肪症候群(腹部肥満症候群)などと呼称されてきたが、いずれもその病態の基盤には十分なインスリン作用が発揮できないインスリン抵抗性という共通の代謝異常が共存していた。

 最近になって、内臓脂肪蓄積が重視され、メタボリックシンドロ−ムの概念は、インスリン抵抗性よりシフトして、Multiple Risk Factor Syndrome の主流になりつつある。

〔表 2〕Multiple Risk Factor Syndrome
シンドロ−ムX
Reaven GM:1988
死の四重奏
Kaplan NK:1989
インスリン抵抗性症候群
deFronzo RA:1991
内臓脂肪症候群
Matsuzawa Y:1994

インスリン抵抗性
高インスリン血症
VLDL-TG 上昇
HDL-C 低下
耐糖能異常
高血圧
上半身肥満


高TG血症

耐糖能異常
高血圧
肥満
動脈硬化性疾患
高インスリン血症
脂質代謝異常

2型糖尿病
高血圧 
内臓脂肪蓄積


高TG血症
HDL-C 低下
耐糖能異常
高血圧

3.肥満について

 人間が生きていくためには、エネルギーが必要であるが、必要量以上摂取した場合は、エネルギーの一部は熱となって放散し、一部は脂肪に転換して脂肪細胞に蓄えられる。この脂肪が体に過剰にたまっている状態が肥満である。

(1)肥満の原因

 肥満者は普通の人と同じくらいしか食べていないのに肥るとこぼすことが多い。これは肥満者は燃費のよい車と同じで、エネルギー効率がよく、ガソリンが少なくてよいのにやたらに給油して、補助タンクまでガソリンを一杯にして走っているようなもので、体重を維持するのに正常体重の人では体表面積 1m2当り 2,700 k.calを要するのに対し、肥満者では 1,400 k.calですむという報告もある。このように、正常体重者はエネルギーを熱として消費する能力が肥満者より高い。

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 これは動物でも、肥満のモデル動物は餌の量を制限しても、肥満の進展を完全に抑制できない。正常動物では餌の量を増やしても、それに見合うだけの肥満は起こらない。これは餌によるエネルギーを熱に変えて放散し、結果的には肥満を防ぐ機能がある。その上、一般に肥満者は食事量が多く消化・吸収能もよい。

 なお、女性の場合、閉経期になると、食欲を抑える作用のある女性ホルモン(エストロゲン)がほとんど分泌しなくなるので、過食になりやすく肥満しやすくなる。 

 肥満すると体型や物質代謝やホルモンの分泌などに大きく影響し、その状態が長く続くと種々の病気を引き起こすことになる。

 体重が増加すれば、体重を支えている骨・関節に負担がかかり、特に股間節、脊椎に障害を起こしやすい。また、体の容積が増加するので、心拍出量と血液量が増加し、心臓や血管に余分な負担をさせることになる。

(2)肥満の分類

 脂肪組織はエネルギー貯蔵庫としての役割だけでなく、多くの生理活性物質の産生の場であることが次第に解明されてきた。

@ 肥満の外形的な区別:
肥満の外形的な区別は、体脂肪のたまる場所により上半身肥満(いわゆるリンゴ型)と下半身肥満(洋ナシ型)に分ける。上半身肥満は男性に多く、特に脂肪が内臓の周囲につく内臓脂肪型肥満は、皮下に脂肪がたまる皮下脂肪型肥満以上に成人病を引き起こしやすいので注意が必要である。脂肪細胞から見た肥満は、次のように区別される。
  a.脂肪細胞の数の増加(増殖型)
  b.細胞容積の増加(肥大型)
  c.両者の合併
A 内臓脂肪の特性と病態との関連:
皮下脂肪に比べて内臓脂肪が代謝異常の病態に深く関わることが次第に解明され  てきた。合併症の頻度や重症度は肥満の程度(肥満度)よりも、内臓脂肪蓄積の  程度に影響を受ける。
a. 遺伝子発現量:
脂肪組織において脂肪合成能に関連する長鎖アシル-CoA合成酵素(ACS)やリポタンパクリパーゼ(LPL)の mRNAは、内臓脂肪における発現量は皮下脂肪における発現量より多い(下村ら)。
b. 脂肪合成能、脂肪分解能:
脂肪分解能に関して、内臓脂肪(腸間膜脂肪)と皮下脂肪から得た遊離脂肪酸を使って、NE刺激下の脂肪分解能を脂肪分解産物であるグリセロール量を指標として、両脂肪組織で比較すると、内臓脂肪は皮下脂肪に比べ有意に脂肪合成が高いとの報告がある(毛野ら)。
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c. 内臓脂肪蓄積と合併症の発生:
内臓脂肪は皮下脂肪に比べて代謝的に活性が高く、過栄養時に脂肪合成が速やかに起こり、また、運動時や低栄養時には脂肪分解がより活発に起こる。このため内臓脂肪が蓄積している場合は、脂肪合成と分解が亢進し、内臓脂肪の容量に応じて、その代謝産物である遊離脂肪酸(FFA)が多量に放出される。
この放出されたFFAは、門脈を介してすべて肝に流入する。肝へのFFAの過剰な流入、脂肪合成の基質となり、高脂血症の発症に関わる(中村)。また、肝へのFFAの過剰流入は糖代謝に影響し、肝からの糖放出を促進するとともに、インスリンのクリアランスを抑制し、末梢での高インスリン血症、インスリン抵抗性を起こし、耐糖能異常の発症に関与する。  →問題(5)にもどる
肥満者では脂肪細胞膜のインスリン受容体数が減り、インスリン受容体以後のインスリンの作用が、正常者と比べて低下するという二つの理由で、インスリン分泌が亢進し、インスリンの血中濃度が増加している。従って、肥満はインスリンを分泌する膵臓を疲労させて、糖尿病を発病させ、悪化させる。
問題(3)にもどる
高血圧の発症機序は確定されていないが、インスリン抵抗性との関連が示唆されている。
B 白色脂肪と褐色脂肪:
一般に脂肪組織という場合には皮下や内臓周囲などの全身に広く分布している白色脂肪を指す。しかし、哺乳動物には性状や機能が異なる褐色脂肪という別の脂肪組織がある。白色脂肪は過剰なエネルギーを脂肪として貯蔵する場所であるのに対して、褐色脂肪は食べ過ぎた余分のエネルギーを熱として放散する熱の産生臓器で、この部分の機能が低下すると、余分なエネルギーの放散ができず、肥満の原因になる。この熱の産生臓器・器官としては褐色細胞の他に、肝臓、筋肉などがある。褐色細胞組織は冬眠動物、新生動物や新生児の熱源で、過食のラットでは酸素消費量と褐色脂肪が増加するとの報告もある。
この褐色脂肪は、ごく少なく後頚部、腋窩、肩甲骨間、心臓、腎臓周囲などに限定されて存在しているに過ぎず、新生児で約 100g、成人で約40gが確認されている。熱産生は褐色脂肪のミトコンドリア内膜のサーモゲニンというタンパク質の働きによる。褐色細胞の神経支配は、交感神経によってのみなされる。
問題(6)にもどる
褐色脂肪組織は交感神経系の支配のもと、寒冷より臓器を守り、過剰なエネルギーを熱として放出するラジエーターの役割をしている。 1984年、Archらは、β1 とβ2 作用が少なく、選択的に褐色脂肪を活性化させ、白色脂肪の分解を促進させるβ3-受容体刺激物質を発見し、1989年にヒトのβ3-受容体の構造が解明された。
問題(7)にもどる
β3-受容体の分布の特徴は、ほぼ脂肪組織に特異的に発現し、ヒトでは他に胆嚢、消化管にごく少量発現する。脂肪組織でも内臓脂肪に皮下脂肪より多く発現する。
また、褐色細胞では発現が多く、熱産生を活性化し、白色細胞では脂肪分解を促進する。従って、β3-受容体の変異は肥満の遺伝的因子の一つと考えられる。

(3)肥満の基準

〔表 3〕日本肥満学会薬物適応基準(案)
−第24回 日本肥満学会 2003.11.14
1. BMI 30≦、下記の疾患を有するもの
睡眠時無呼吸症候群・Pickwick症候群
整形外科的疾患(変形性関節症、腰痛症)
月経異常
2. BMI25≦、及び内臓脂肪面積 100p2 ≦で、
かつ健康障害をもたらす合併症を 2つ以上有するもの
2型糖尿病・耐糖能障害
脂質代謝異常
高血圧
高尿酸血症・痛風
冠動脈性疾患(心筋梗塞、狭心症)
脳梗塞(脳血管症、一過性脳虚血発作)
脂肪肝

@ 日本肥満学会薬物適応基準:
2004年、肥満症に対する薬物療法の適応につき、欧米の考え方も取り込み、合併した場合に肥満症の範疇に入る10疾患〔表 3〕のように、肥満の病態に伴う代謝的疾患と肥満に伴う物理的負荷疾患に分け、減量に付随して、前者では病態(合併症)の 2つ以上の改善、後者では 1つの改善を目標にすると定めた。
日本ではこの適応基準に従って肥満症剤の治験が進められることになっている。
A ボディーマス指数:BMI(body mass index)
日本ではこの適応基準によれば、BMI22.2の状態の人が、最も病気の発生率が 少ないことが判明した。つまり、最も病気になり難く、健康で活動的な体重であることが、統計上の根拠から示されたことになり、これを標準体重(理想体重)と定めた。
標準体重は一般的な指標であって、標準体重より20%以上の増加を肥満とするが、筋肉質の人や病気で浮腫のある場合は肥満とは言わない。
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体重のボディーマス指数は次のように算定する。
  ボディーマス指数:体重(s)/身長(m)2
  標準体重(s) :身長(m)2×22
     例)身長160pの人の場合:1.6×1.6×22=56.32s
このボディーマス指数による標準体重は、従来からよく使われたブローカ計算法    〔(身長−100)×0.9〕より約 5%増加する。
理想体重:Ideal Body Weight
大阪大学の徳永らは、30歳から59歳のBMIと有病指数との関連を求めた。有病指数は、肺疾患、心疾患、上部消化管疾患、高血圧、尿所見異常、肝機能障害、高脂血症、高尿酸血症、耐糖能異常、貧血症の10項目のうち、該当があれば 1点として加算したものである。BMIと有病指数との関係はJカーブを描き、有病指数が最も低いBMIは男性で22.2、女性で21.9であると報告している。BMIが22であれば、この状態が有病指数の最も低い値であり、理想体重の指標とする。
2005年 5月31日発行の日本疫学会誌に、BMI22〜24.9の標準的な人に比べて、やせといわれるBMI18.5未満の人は、死亡率が男性で2.59倍、女性が2.93倍高く、またBMI28以上の肥満者は、男性で1.63倍、女性が2.71倍で、男女ともやせの死亡率の方が肥満を上回ったとの群馬産業保健推進センターと群馬大学医学部のグループによる調査報告がある。

〔参考〕

 低体重者(BMI<18.5)の割合は、2002年では男性で20歳代、80歳代で 8%を僅かに超えているが、30〜60歳代では 3%前後で、経年的には20歳代を除いて減少している。女性では20歳代の26.0%、30歳代で15.1%が低体重で、これらの若い層では、この20年間で低体重者が約 2倍増加している。なお、低体重でありながら、自分の体型を太っていると考えている人が多い。

 なお、徳永らは児童生徒の健康のバロメ−タである欠席日数に注目し、欠席日数の最も少ない指数 [体重(s)/身長(m)3]は、13.2であり、17以上(肥満度30%以上)になると急に欠席数が増加すると報告している。

 ボディーマス指数を用いた標準体重で、その人の実測体重を割り、 100を掛けたものが体重度である。以前は肥満度と呼んでいたが、最近では日本肥満学会では、体重度と呼ぶように勧めている。
  体重度=実測体重/標準体重×100
      110〜130:肥満・・・・・・合併症を起こす準備段階
      130以上 :肥満症・・・・本格的な治療が必要
   * 肥満:疾病率の最も低い標準体重〔22×身長(m)2
   **内臓脂肪型肥満:V/S≧0.4・・・腹腔内内臓脂肪(V) 皮下脂肪(S)

(4)日本における肥満の現状と経年的な変化 

 2002年の国民栄養調査では、20歳以上の日本人における肥満者(BMI≧25)の割合は、男性では20歳代(17.5%)から30歳代(31.2%)で、約 2倍に増加しており、それ以降60歳代まではほぼ等しく30%をやや超えている。女性の場合は20歳代から60歳代に至るまで、ほぼ直線的に肥満者が増加し、60歳代以降では30%をやや超えている。

 過去20年間の変化では、男性は1982年から1992年までの10年間で、20〜30歳代の増加速度が著しかったが、その後の10年間では60歳以上の高齢者での増加が著しい。女性では20歳代は横這い、30〜50歳代では減少し、60歳代以上では増加している。30〜50歳代の日本人女性にみられるような、国レベルで肥満者の割合が減少していることを示すデータは、世界的にみてもきわめて特異とされている。


(5)肥満症の食事・運動療法 

 肥満の治療法の中心となるのは食事療法、運動療法である。そのなかでもカロリ ー制限が中心で、過食の制限とともに、適正体重を維持するための適正カロリー摂 取を行う。しかし、食事療法及び運動療法ではどうしても減量の目的が達せられな い場合の補助的な治療法として、薬物が使われる。

@ 食事療法:
最近、β3 交感神経受容体 やUCP-1などのタンパク遺伝子の検索により、前者の遺伝子多型で 200K.cal/日、後者で 100K.cal/日ほどカロリー摂取が少なくてよいことが報告されている。
A 運動療法:
運動によって消費されるエネルギーは少なく、運動療法のみによって十分な減量効果は困難で、実際にはb.の役割が主体となる。有酸素運動、ことに非等尺運動がより適している。 運動療法の効果として次がある。
 a.体重の適正化・肥満是正:
  b.インスリン感受性改善効果:

4.脂肪細胞から分泌される生理活性物質

 内臓脂肪蓄積がなぜ多彩な病態を起こすのかを解明する解析が行われた。その結果、脂肪組織、特に内臓脂肪が多彩な生理活性物質を含むタンパク遺伝子を高頻度に分泌しており、それらの分泌によってMSを発症するとされている。

(1)脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインなど   adipocytokine

 脂肪組織(細胞)がさまざまの生理活性因子を産生・分泌し、全身の代謝・動脈壁の恒常性維持に関わることが示されているが、この脂肪組織に由来する生理活性のある内分泌因子を総称して、アディポサイトカインと総称する。

 アディポサイトカインはいずれも何らかの生理的作用を有し、本来脂肪細胞自身の機能や周辺環境の恒常性の維持のために重要な働きを持つが、栄養状態によって敏感に反応し、その分泌量は変化する。

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 アディポサイトカインは皮下脂肪と内臓脂肪から分泌されるが、TNFαなどは内臓脂肪の分泌活性が高い。内臓脂肪は骨髄由来の多能細胞がつくる。比較的幼若な脂肪組織と考えられる。その分、種々の物質を産生する能力も強い。

@ 肥満とアディポサイトカイン:
肥満時、つまり脂肪蓄積状態において、その産生・分泌が過剰あるいは過小となり、このバランスの破綻がMSの発症・進展に深く関わる。内臓脂肪は特に分泌活性が高く、過栄養による分泌異常が、総合病態であるMSの基盤の上流因子となっている。
アディポサイトカインの分泌異常が個体全体に影響を及ぼす例として、 TNF- αはインスリン受容体のシグナル伝達を阻害し、個体のインスリン抵抗性に関与するが、脂肪組織自身ではグルコース流入の抑制はTGの蓄積を阻止し防御的である。レプチンについても同様に考えられる。
アディポサイトカイン発現は、脂肪が蓄積すれば、すべて増加するわけでない。
アンジオテンシノゲン発現量は、肥満で減少するが血中濃度は増加し、脂肪組織量増加が発現量を凌駕する。蓄積部位による差異もあり、レプチンはより皮下脂肪量と、PAI-1はより内臓脂肪量と相関する。
A 脂肪組織とアディポサイトカイン:
脂肪組織は種々の生理活性因子を産生・分泌し、全身の代謝・動脈壁の恒常性維持に関与している。
ヒトゲノムの研究において、脂肪組織発現遺伝子の解析を行った結果、分泌遺伝子タンパクの発現頻度は、皮下脂肪では約20%、内臓脂肪では約30%に及び、このなかには、免疫系に関与する補体諸因子や種々の増殖因子などの生理活性物質遺伝子が含まれていた。これは生体で15〜30%の容量を占める脂肪組織が生体最大の内分泌臓器であることを示している。
B 心筋梗塞を引き起こすアディポサイトカインなど:
脂肪細胞は種々のサイトカインを分泌するが、その中でインタ-ロイキン IL-6、腫瘍壊死因子 TNF-α、線溶系調節因子 PAI-1 が注目されている。これらのサイトカインは炎症反応に関わる因子で、IL-6やTNF-α は動脈の内壁に過酸化物質を沈着させて、動脈を狭く、固くする。PAI-1は血液凝固を促進し、血栓を生じやすくする。これらの因子は心筋梗塞を誘発する原因となる。
サイトカイン:cytokine
本来は抗原に曝された時、ある細胞群より放出され、免疫応答の細胞間伝達物質として働く非抗体性タンパク質細胞制御因子の総称。ごく微量で生理活性を示す。すべてのサイトカインは分子量 8万以下の低分子量ポリペプチドであり、糖鎖修飾されているものもある。一般に近傍の細胞もしくは自身に作用し、それぞれに特異的な細胞表面受容体に結合してシグナルを伝え、遺伝子発現に変化をもたらす。
このようにサイトカインは本来、白血球から分泌される局所性ホルモン様物質をいうが、アディポサイトカインの場合は脂肪細胞から分泌される。
C 内臓脂肪の大型化による機能変化:
内臓脂肪組織の脂肪細胞サイズが大型化すると、脂肪細胞機能異常が起こり、アディポサイトカインの産生・放出に異常をきたし、以下の障害を引き起こす。
a. TNF-αの産生亢進によりインスリン抵抗性を引き起こす
b. PAI-1の産生亢進により線溶系が抑制され血栓形成が促進される
c. アディポネクチンは脂肪細胞の大型化により逆に産生・分泌が低下する。アディポネクチン血管内皮細胞の障害修復作用や、インスリン抵抗性の解除作用があるが、肥満することによって内臓脂肪組織が増加して、アディポネクチンは減少し、動脈硬化性病変の進展や耐糖能障害が促進される。この病態こそがメタボリックシンドロームそのものでないかと考えられている。

(2)アディポネクチン   adiponectin ⇒分泌タンパク

 アディポネクチンをはじめとするアディポサイトカインが、MSの中核をなすインスリン抵抗性と動脈硬化に大きなインパクトをもつ。

 アディポネクチンは常に血中に多量に存在する分子で、サイトカインやホルモンのように、微量で局所に作用する物質とは異なる。大きな緩やかな増減が病気と関連する。血中濃度を増加させる要因として、最も重要なことは生活習慣の改善、内臓脂肪の減少である。

 アディポネクチンは、ヒト脂肪組織に最も多く発現する遺伝子で、脂肪組織特異的に生産、分泌されるアディポサイトカインで血中に豊富に存在する。

 アディポネクチンは、ヒト脂肪組織遺伝子ライブラリーに高頻度かつ脂肪組織特異的に発現した遺伝子apM1(adipose most abundant gene transcript 1)の産物で、 244アミノ酸からなる分泌タンパクである。

 アディポネクチンは、抗動脈硬化作用、インスリン抵抗性改善作用を有するホルモンであり、肥満・糖尿病を改善する。インスリン抵抗性のない本態性高血圧と、インスリン抵抗性を有する本態性高血圧で比較すると、インスリン抵抗性を有する本態性高血圧群のみでアディポネクチン濃度が低下しており、高血圧とともにインスリン抵抗性との関わりが深いことを示している。

 脂肪細胞から分泌されるTNF-α によってインスリン受容体活性を抑制することで、インスリンの情報伝達が障害される。また、脂肪細胞の肥大に伴い、インスリン感受性を高める働きがあるアディポサイトカインの一種であるアディポネクチンの産生が低下して、インスリン抵抗性が出現する。

  2型糖尿病における血中アディポネクチン濃度の検討では、大血管障害合併例で低下していたが、それだけでなく血中アディポネクチン濃度が低いほど、インスリン感受性は低下しており、インスリン抵抗性状態にあることが報告された。ACE阻害剤、AU受容体拮抗剤は低下したアディポネクチンを上昇させる。

アディポネクチンには次の 2つの主な作用がある。

@ 血管が障害を受けると傷害血管壁に集積:
この性質があるので、アディポネクチンと名付けられた。
アディポネクチンは血中を大量に流れているが、血管内皮細胞の損傷部の内皮下コラーゲンと結合して血管壁に侵入し、動脈硬化に関する細胞現象に対してすべて阻害的に働いている。
アディポネクチンが正常者では血中に 2.0r/dlにも達するほど大量に存在しているのは、全身の血管を血液とともに循環しながら、障害部を修復するためである。内臓脂肪蓄積によって一定量( 0.4r/dl)以下になると、その修復が十分行えないためにMSが発症することから、一般のサイトカインやホルモンの範疇ではなく、特異な生理活性物質または血清タンパクといってよい。
内皮細胞に対しては、接着分子の発現を抑制し単球の接着を阻害する。さらにスカベンジャー受容体の発現を抑制し、マクロファージへのコレステロ−ル蓄積を抑制する。また、血小板由来増殖因子(PDGF)による平滑筋細胞の増殖を抑制し内膜肥厚を防御する。
A 内臓脂肪蓄積者では血中アディポネクチン濃度が低下:
血中に高濃度に存在し、脂肪組織特異的分子であるにも関わらず肥満、特に内臓脂肪蓄積者で血中濃度が低下する。血中アディポネクチン濃度は内臓脂肪蓄積にともなって低下し、逆に減量に伴って血中濃度が上昇する。
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アディポネクチンの血中レベルは、脂肪組織特異的な発現であるがBMIと逆相関を示す特徴があり、体重や体脂肪量と相関して増加するレプチンとは対照である。また、肥満度が同じでも心筋梗塞、狭心症などの動脈硬化性疾患及び糖尿病では血中アディポネクチンが低下している。
血圧と逆相関することが報告されており、またノックアウトマウスで血圧上昇することも確認されている。アディポネクチンが動脈硬化の発症を防御するメカニズムは細胞生物学的研究により明確にされている。
血中アディポネクチン濃度が高い群は、有意にその後の心血管合併症発症率が低いことが示されている。

(3)線溶系調節因子   PAI-1(plasminogen activator inhibitor-1)

 脂肪組織、特に内臓脂肪から線溶系調節因子(PAI-1)、血管平滑筋細胞増殖因子が分泌されるが、特に内臓脂肪蓄積時に発現が増加し(PAI-1は内臓脂肪量と相関)、血中濃度も上昇する。

 PAI-1は、プラスミノゲンアクチベーターの活性を中和することで、線溶活性化反応を制御する線溶阻害因子(セリンタンパク質分解酵素阻害因子)であり、 1型(PAI-1)と 2型の 2つの分子に分類され、血管機能に直接影響を与える。

 PAI-1は、血管壁、肝臓、脂肪細胞で作られ、組織型プラスミノゲンアクチベーター、ウロキナーゼ型プラスミノゲンアクチベーターの中和作用がある。

 血管内に生じた血栓の溶解反応の制御はPAI-1が主体となる。PAI-1の血中濃度は20〜30ng/ml(早朝時)で日内変動がある。欠乏すると出血傾向を示す。血中濃度が上昇すると線溶活動が低下し、血栓傾向となる。  

 PAI-2はマクロファージ、皮膚表皮細胞、中皮細胞、胎盤で作られ、組織型プラスミノゲンアクチベーターの中和作用は極めて弱いが、ウロキナーゼ型プラスミノゲンアクチベーターの中和作用がある。

 なお、細胞の移動や組織の改築に関わる線溶反応の制御因子としては、PAI-1、PAI-2ともに働く。

 このことは、内臓脂肪蓄積はマルチプルリスクを介するのみでなく、脂肪細胞由来因子の分泌異常に基づく、より直接的な血管障害機構が存在することになる。

(4)レプチン  leptin

 レプチンは、中枢神経系の視床下部にはたらき、摂食の抑制、褐色脂肪組織でのエネルギー代謝を亢進することによって、肥満抑制作用を示すのではないかと考えられている。

 レプチンはマウスの肥満遺伝子の研究から発見された。アミノ酸 146個より構成され、分子量16,000のホルモン/サイトカインで、主に脂肪組織、一部は胃壁、胎盤でも合成され、血液中を循環している。

アミノ酸 146個:
レプチンは脂肪細胞で 167個のアミノ酸残基からなるタンパク質として合成され、21個のアミノ酸残基よりなるシグナル配列がはずれて、成熟したレプチンとなる。

 脂肪滴を豊富に有する成熟脂肪組織で合成されたレプチンは、血液−脳関門から髄液中に移動する。次いで視床下部のレプチン受容体に結合し、その作用を発揮する。肥満者の血中レプチン濃度は上昇しており、BMIや体脂肪率と相関する。

強力な摂食抑制、エネルギ−消費増加作用(体温上昇、運動量や酸素消費量の増加、交感神経活動の亢進など)などを有することから、ギリシャ語の「やせ」を意味するレプトスleptosに由来して名付けられた。

 しかし、恒常的に脂肪組織量をほぼ一定に維持するように、食事摂取、エネルギー消費、糖及び脂肪代謝の調節をネガティブに行う。

(5)腫瘍壊死因子     TNF(tumor necrosis factor)

 マクロファージ、単球、ナチュラルキラー細胞が生成する抗腫瘍活性をもつサイ トカイン。α(カケクチン)とβ(可溶性リンホトキシン)があり、膜結合型と遊 離型の 2種類がある。ほぼすべての細胞にある。

 TNF受容体(分子量:55,000と75,000の 2種類)があり、障害を受けた細胞に結合し、アポトーシスを起こす。正常細胞に結合すると細胞接着因子や他のサイトカインの発現を促進する。

 自己免疫疾患、重症感染症、末期悪性腫瘍患者の体液中に高濃度に存在する。なお、TNF-α は、肥満者におけるインスリン抵抗性の機序の 1つとして注目されている。

 ACE阻害剤、AU受容体拮抗剤投与により、インスリン抵抗性を改善し、骨格筋内のTNF-α を低下させる。このことからACE阻害剤、AU受容体拮抗剤のインスリン抵抗性改善の機序の 1つとして、レニン−アンジオテンシン系を介した骨格筋内のTNF-α の増加抑制が、一部関与している可能性が示唆されている。

(6)リポタンパクリパーゼ     LPL(lipoprotein lipase)

 LPLはリポタンパク中のTGを水解することにより、肝臓あるいは食事由来のTGを遊離脂肪酸(FFA)として近接細胞に送り込む重要な働きをする酵素である。LPLは主として脂肪細胞・筋肉細胞で合成され、血管内皮細胞表面のプロテオグリカンに固着されているが、その活性にはインスリンが重要である。

 インスリン作用不足状態にあるMSでは(インスリン抵抗性)、LPLの活性は低下し、TG異化が低下する。このためTGの多いレムナントリポタンパクが増加する。

 遊離脂肪酸はカルボキシル基が化学結合せずに脂肪酸として単独に存在するもので、非エステル型脂肪酸とほぼ同義語に用いられる。血中FFA濃度は空腹時に高値となる。アルブミンに結合(疎水結合)して各組織に運ばれて取り込まれるが、インスリン欠乏では組織への取り込みは悪くなる。

(7)レジスチン

 脂肪組織は内分泌器官であると言われるように、その細胞からアディポサイトカインと呼ばれる生理活性分子が分泌されるが、その中にはアディポネクチンなどの善玉と、レジスチンのような悪玉アディポサイトカインもある。

 レジスチンは92個のアミノ酸残基のポリペプチドが、ホモ二量体を形成するホルモンで、肥満細胞で産生され、脂肪細胞自身や肝臓、骨格筋などの細胞に作用し、インスリンを介したグルコースの取り込みに対する抑制作用や血圧上昇作用がある。


 マジンドール(サノレックス)は、肥満症に対して、使用基準は定められている(3カ月以内)。

 解説は次回、「肥満の薬物治療薬(メタボリックシンドローム(U))」に掲載

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〔文献〕

次回、「肥満の薬物治療薬(メタボリックシンドローム(U))」に掲載


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