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愛知県薬剤師会事務局

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TEL 052-231-2261
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子どもと薬


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新生児や乳幼児の薬ののませ方


<小児への薬物投与の原則>

①小児は成人のミニチュアではない

②新生児は小児のミニチュアではない

③肥満児、浮腫のある小児の用量は身長もしくは年齢によって算出する

④小児用量は成人量を超えてはいけない

一般的な注意

服用後、じんましんや湿疹、吐くなどのアレルギー反応を起こす場合があります。30分ぐらいは様子を見て、体調の変化に気がついたら医師または薬剤師に相談して下さい。

アレルギーを持っていたり、以前に薬で吐く、下痢などの副作用の経験がある場合は、事前に医師または薬剤師に伝えて下さい。

良くなったと自己判断で、薬をのませるのを止めることはしないで下さい。菌が残っていて症状がぶり返したり、重くなったりする場合もあります。特に抗生物質は出された日にち分はのみきって下さい。どのようになったら薬を止めても良いか尋ねておくのも良いでしょう。

薬をのますときには

薬を扱うときは清潔な手で行って下さい。

医師から服用時間の指示があればそれに従って下さい。乳幼児の場合は食事時間が不規則で、必ずしも食後と限定されない場合があり、おなかがいっぱいになると、薬をのまなかったり、吐いたりすることもあるので、服用上問題のない場合は食前(ミルクを飲む前)をおすすめします。また、寝ている子を無理に起こしてのませる必要はありません。

誤飲を防ぐために、抱いて、あるいは上体を起こしてのませましょう。
錠剤や粉薬はあらかじめ水を飲ませて口の中を湿らせ、立って十分な量の水とともに上を向いてのむのではなく、床を見てのませましょう。

混ぜたり薄めたりなどの調整をするときは、のませる直前に1回分だけ混ぜるようにして、作り置きはしないで下さい。

のんで直ぐに薬を吐き出した場合は、再度、同量をのませますが、30分~1時間たった後に吐いた場合は、ほぼ薬は吸収されたと考えて、新たにのませる必要はなく、様子を見て下さい。

のみ忘れに気づいたとき、直ぐにのませ、次回の時間を少し遅らせるか、または次回にのませる時間が近いときは気づいた1回分を飛ばすなどして、絶対に2回分をのむすことはしないで下さい。

医師から薬が出ている間は、市販薬は併用しないで下さい。また、他の病院で出ている薬がある場合は知らせて下さい。

1歳になれば多くのことがわかるようになります。
お薬を飲むとき「病気直そうね!」「元気になろうね」などと声をかけてあげて、薬がのめたときにはほめてあげましょう。

薬ののませ方

◆水薬

水薬のビンを泡が立たないようによく振って、正確に1回量をスプーンやスポイト、カップ、シリンジなどにとってのませましょう。 

注意!!

ビンから直接のませると、1回量が不正確になったり、不潔(細菌汚染)になりますのでやめて下さい。
激しく振って泡立ってしまうと、正しく計測ができなくなるので注意して下さい。

むせないように上体を起こしてのませて下さい。

味が悪いと吐きだしてしまうことがあるので、ほっぺたの内側に流し込んで下さい。

薬をのませた後は、水または湯冷ましをのませてあげましょう。

注意!!

薬をミルクに混ぜないで!!
ミルクを全部のまなかったり、ミルクの味が変わり、ミルク嫌いになったりすることがあるので、避けましょう。

水薬はカビ等の汚染を受けやすいため、冷蔵庫に保管し、期限が過ぎたら捨てるようにして下さい。

 

◆粉薬

あらかじめ口に水を含ませてから飲ませるとよいでしょう。

・スプーン等に薬を取り、水や湯ざましを入れ、よく溶かし、そのままスプーンで飲ませる

注意!!

熱湯は、高温度により薬が変化する場合がありますので、使わないで下さい。

・「だんご」方法

粉薬を少量の水や湯冷ましでペースト~泥状に練って、きれいに洗った指先につけ、上あご・ほほの内側、又は舌の奥(舌の先は苦みを強く感じるので避けた方がよい)に塗り、水や湯冷ましなどで流し込むようにのませる

注意!!

舌の上に薬が乗ると苦みを感じやすくなるので、舌に乗せないように注意しましょう。

・「ゼリーオブラート」方法

市販のゼリーオブラートをスプーンに盛り、上に薬をのせる。さらに上からはさむようにゼリーをのせ、のみこませませたあと、水や湯冷ましなどをのませる

注意!!

ゼリーと薬をかき混ぜてしまうとかえって苦味が広がり、逆効果になるので注意しましょう。

粉薬はできるだけ水または湯ざましで溶いて下さい。どうしても嫌がるときは、ジュース、冷たいもの(シャーベット、アイスクリーム、ヨーグルト等)と混ぜ合わせ、味覚を鈍くしてのみやすくする方法もあります。お子さんの好きなものに溶かしたり、混ぜてのませましょう。チョコレートやココア味は、混ぜると薬の味がほとんどしなくなるようです。また、1回分ずつ、製氷皿などで(粉は水に溶いて)凍らせてシャーベット状にする方法もおすすめです。
ただし、牛乳や酸味の強いジュース、スポーツドリンクなどと混ぜると、薬によっては効きめがなくなってしまったり、かえって苦みが増す場合もありますので、薬剤師にご相談下さい。

注意!!

薬をミルクや主食に混ぜないで!!
味が変わり、ミルク嫌いになったりすることがあるので、避けましょう。
1歳未満の子にハチミツは厳禁!!
腸内細菌叢が未熟なためハチミツなどボツリヌス菌に汚染されている食べ物を口にすると毒素が産生され「乳児ボツリヌス症」が発生する危険があります。

粉薬は、湿気を吸うと成分が変化しますので、必ず密閉できるポリ袋や缶などに乾燥剤と一緒に入れて保管して下さい。

 

◆坐薬

冷蔵庫に保管されている場合は、出して直ぐに使用すると冷たくて刺激を感じて、便と一緒に出してしまうことがあります。使用前に手で少し温めておくと良いでしょう。

挿入の刺激で便意を催すことがあるので、排便後に入れると良いでしょう。また、異物感のため自分で取り出してしまうこともあるので注意して下さい。

坐薬の先を水やオリーブ油、サラダ油などを付けたりすると滑りやすく刺激が弱くなります。

不潔にならないようにティッシュペーパーなどでつまみ、仰向け状態で脚を持ち上げ(おむつを替える格好)、肛門内部に挿入し、1~2分の間、上から押さえましょう。挿入後15分ぐらいはよく注意するようにし、坐薬が外に出ないように、挿入後20~30分は運動・激しい遊びは避けるようにして下さい。


坐薬を1/2または2/3を使う場合は、包装状態のまま清潔なナイフか包丁で斜めに切ります。1/3を使用する場合は真ん中の部分は使わないで下さい。残りの坐薬は、ラップなどにくるんで冷蔵後に保管し、2~3日中に使用しないときは捨てるようにして下さい。

挿入後数分ないし10分以内に排便が起きて、坐薬が溶けていなければ、もう一度挿入しますが、10~15分後の排便であれば、薬剤がどのぐらい吸収されたかが分からないで、1時間ほど様子を見て下さい。坐剤挿入後、水様の排泄物が出ることがありますが、これは坐薬の溶けたものでするから心配はありません。

2種類の坐薬を使用する場合、一般的に最初に入れた坐薬から30分くらいあけて、次を入れると良いでしょう。使用する順番は医師・薬剤師に確認を取っておきましょう。

 

◆点眼薬

点眼をする前に必ず手を洗い、清潔な状態で行って下さい。また、点眼後も手を洗うようにして下さい。

冷蔵庫に保管されている場合、出して直ぐに使用すると冷たくて、刺激を感じて嫌がることがあります。その場合は少し室温に戻してから点眼して下さい。

仰向けに寝かせ、保護者の膝や股の間に子どもの頭を固定するとよいでしょう。

注意!!

怖がらせないで!!
泣かせてしまうと涙で点眼した薬剤まで流れてしまいます。

容器の先端が見えないように軽く目を閉じた状態で、下まぶたを引っ張って点眼して下さい。その時点眼薬の先がまつ毛などに付かないよう 1滴さして下さい。目じりにさすとうまくいくことがあります。眠っている間に点眼するのも良いでしょう。

ワンポイント

1滴で十分! 
一般に5mlの容器で、1滴約0.05mlなので100滴分。結膜嚢に収容できる容量は0.03ml、涙の量を指し拭くと収容できる薬剤の容量は0.02mlしかありません。
1滴を確実に点眼すれば十分な量です。眼から流れ出た薬剤は清潔なティッシュペーパーなどで拭き取りましょう。
眼を廻したり、まばたきをしないで!
点眼後は目頭を押さえるか5分間眼をつぶることにより、薬剤が涙道へ流れること(口中が苦く感じる)を防げます。眼を廻したり、まばたきをすると涙液と共に流れてしまいます。

2種類の点眼を併用する場合、5分間の間隔を開けて点眼して下さい。間隔を開けずに投与すると後の薬剤が前の薬剤を追い出してしまったり、前の薬剤に防御されて効果が出なくなったりします。

ワンポイント

使用する順番は?
・より効果を出したい薬剤を後に
・水溶性、懸濁性、油性、眼軟膏の順に・・・懸濁性は水に溶けにくく吸収されにくいため、油性、眼軟膏は水溶性点眼をはじくので最後に点眼
・刺激のあるものは後に・・・刺激により涙が出て薬剤を流してしまう
・持続性のあるものは後に・・・角膜表面での滞留時間が長く設計されているため、他の点眼が吸収されにくくなる

 

◆軟膏

塗る前に必ず手を洗って下さい。

清潔にした指に必要な量だけ取りだして下さい。チューブの口から直接に塗らないで下さい。

特に医師からの指示がない場合は、薄く塗れば効果が発揮されますのでゴシゴシと擦り込む必要はありません。かえって皮膚を刺激することになります。

薬を変えて何種類か塗る場合は、塗る指を変えるか指先を洗ってきれいにしてから塗って下さい。

塗り終わったら手を洗うようにしましょう。

注意!!

塗ったところをなめないように!!
乳幼児の場合塗ったところが気になってなめたりさわったりすることがありますので、寝ているときなどに塗るのも良いでしょう。
薄く塗った薬をなめてしまっても、ごく少量であれば、さほど問題はありません。

 

◆点鼻薬

使用前に鼻をかませましょう。

噴霧するのを嫌がる子には鼻の入り口に1滴たらして、上を向かせて鼻の中に入れ、その後顔を戻し余分な液を拭き取って下さい。

噴霧ができる場合は、容器を傾けすぎないように先端を鼻に入れ、使用後は容器の先端をティッシュペーパーなどで拭いて清潔にして下さい。

 

◆貼付剤(咳止め)

貼る場所を乾いたタオル等でよく拭って、同じところに続けて貼ると、かゆくなったり、かぶれたりすることがありますので、新しいテープに貼りかえる時は、同じところを避けて下さい。

傷口や湿疹のあるところは避け、またテープをはがしてしまうおそれのある子供には、手の届かないところに貼って下さい。

薬の使用期限・保管

子どもの手の届かないところに高温多湿を避けて保管して下さい。保管する際には投与日、使用期限の記載、薬の説明書も忘れずに。

外用薬(坐薬、軟膏、点眼薬)の使用期限は未使用の状態の期限です。

保管の指示が特別にない場合は、冷蔵庫に入れて保管する必要はありません。高温多湿を避けて室温で保管して下さい。

医薬品は冷凍庫などで凍らさないで下さい。

 

◆水薬

冷蔵庫に入れて保管しましょう。

甘くてのみやすいので子どもがジュースのようにのんでしまうことがありますので、子どもの手の届かないところに保管しましょう。

水薬は日持ちが悪く使用期限が短いものが多いので、のみ残したら捨てるようにして下さい。

 

◆粉薬

湿気により成分が変化する場合がありますので、ユニパックや缶などに乾燥剤を入れて湿気が入らないように気をつけて下さい。

冷蔵庫に保管すると霜や出したときの急な温度差で湿気を帯びますので、かえって不適切な保管になります。

 

◆坐薬

特殊なものを除いて、一般的に冷蔵庫内に保管するものが多くあります。その際凍結させないように注意して下さい。

高温の場所に置いたり、夏季に携帯して、坐薬が溶けたり、柔らかくなったりした場合は、コンテナ(容器)のまま温湯(約45℃、高温不可)に約10分間入れて溶かし、坐薬の先端(太い方)を下向きにして20℃以下の水に浸け、暫く放置すると形が整うのでこれを使用して下さい。


◆軟膏

チューブに使用期限が記載されている場合がありますが、これは開封前の製造してからの期限です。使い始めてからの期限ではありません。

開封後暫くたったものや先が固まって変色したものなどは使用しないで下さい。

 

◆点眼薬

防腐剤が入っているかどうかで開封後の有効期限は違ってきますが、汚染の点を考えて1ヵ月ぐらいを目安にして、残ったものは捨てるようにして下さい。

点眼薬の先から雑菌が入る可能性があるので、有効期限内でも廃棄するようにして下さい。

 

◆予備薬

坐薬など家庭で予備の薬として保管するものに関しては、使用方法や処方されて日付、使用期限などわかるようにしておきましょう。

薬とののみ合わせ・食べ合わせ

①抗生物質と酸性飲料(柑橘系のジュース、乳酸菌飲料、スポーツ飲料など)

成分によって味が異なり、ペニシリン系、セフェム系抗生物質は味のないものが多い。しかし、脂溶性が比較的高く分子量の大きいマクロライド系抗生物質などは苦みを有し、製剤化工をして苦みを和らげているが、酸性飲料などにより製剤のコーティングが剥がれ、苦みが増す。

・マクロライド系抗生物質
ジスロマック、クラリス、クラリシッド、リカマイシン、ミオカマイシン、エリスロシン
・セフェム系抗生物質
フロモックス
・ペニシリン系抗生物質
ユナシン、ビクシリン
・抗アレルギー剤
アレギサール、ペミラストン

②抗生物質と粉ミルク、牛乳、乳製品(牛乳に含まれるカルシウム) 

乳製品に含まれるカルシウムと結合して薬剤の吸収が悪くなる。

・テトラサイクリン系抗生物質
ミノマイシン
・セフェム系抗生物質
セフゾン、ケフラール、L-ケフラール
・ペニシリン系抗生物質
オーグメンチン

③ミルクや主食(おかゆ、うどんなど)

主食とするミルクやおかゆなどの味が変わり、嫌いになったりすることがある。

④ 1歳未満の子にハチミツは厳禁 

腸内細菌叢が未熟なためハチミツなどボツリヌス菌に汚染されている食べ物を口にすると毒素が産生され「乳児ボツリヌス症」が発生する危険がある。

 


 

〔参考〕

横井妙子:小児とお薬相談コーナー,薬局,Vol.48 No.3,125-132,1997
渡辺茂和:小児-飲ませ方や服薬の意義を保護者にしっかり理解させる,日経DIクイズ 服薬指導・実践篇,12-15,日経BP社
あすか薬局編:小児の薬と服薬指導 改訂2版,南山堂

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