Q10.錠剤を砕いたりカプセルを外して服用してもかまいませんか?
A : 錠剤やカプセル剤は、散薬やシロップ剤などに比べると、用量が正確で携帯に便利、保存にも耐え、服用しやすい、などいろいろな特徴があります。
しかし、高齢者や小児など患者の年齢や症状によっては、ときに服用しにくい場合が見受けられます。
服用しにくいため、あるいは、習慣的に錠剤をかみ砕いたり、カプセルを外して服用しますと薬品によっては苦味や不快な臭いのために服用しにくくなる場合があります。
胃では溶けずに腸で溶ける工夫を凝らした薬(腸溶剤など)では、胃障害を起こしたり、胃酸などにより分解されてまったく効き目がなくなることがあります。
長時間にわたって薬の成分が徐々に溶ける工夫をし、効果を持続させて、1日3回の服用が必要であった薬品を1日1回や2回の服用にした薬品(徐放錠や復効錠など)では、薬効の持続が期待できなくなります。
医薬品によっては、製造段階でいろいろな工夫がされていますので、特別な指示がない限り勝手にかみ砕いたり、カプセルを外して服用しないでください。
医師の指示を守らず、服用しにくいからと自分勝手に服用を中止してしまうと、満足な薬の効果が得られません。
医薬品によっては、錠剤、カプセル剤の他に同一成分で、散薬やシロップ剤あるいは坐剤など種々な形をもつ薬もあります。
錠剤やカプセル剤が服用できない時には、勝手に服用を中止せずに医師や薬剤師に遠慮なくご相談ください。