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13.ドライアイ

<ドライアイとは>

ドライアイは、涙の量が減ってきたり、涙の質が異常になった状態をいい、目が疲れる、乾く、目が重たい、しょぼしょぼする等の不快感がある、目が痛い、目がかゆい、ゴロゴロする、長く目を開けていられない、タバコの煙が目にしみる、光を見るとまぶしいなどの症状を示す疾患です。


<涙の構造・はたらき>

涙の大部分は水分で、固形物、微量のタンパク質、尿素、糖類を含み、弱アルカリ性(pH約7.4)で、なめると塩っ辛いのは塩化ナトリウムのせいで、濃度は生理食塩水に近い成分で構成されています。主な作用として次があります。


①目の乾燥を防ぐ・・・常に水分を供給し、目の表面の乾燥を防ぐ


②角膜表面を滑らかにする・・・角膜表面を滑らかにして網膜に鮮明な像を結ばせる


③雑菌を殺す・・・殺菌などの付着・増殖を防ぐ


④栄養補給・・・角膜に対する酸素、ビタミンなどの補給


⑤まばたき時の潤滑作用


⑥ほこりや異物を洗い流す


目の表面(角膜)は、常に薄い涙の膜で覆われており、この涙は、外側から「油層」、「涙液層」、「粘液層(ムチン層)」の3層構造を持っています。


・油層・・・・・まつげの生え際のマイボーム腺から分泌される薄い油の膜で、涙の蒸発を抑えるとともに涙の表面を平滑に保ち、涙が流れ出ないようにしている。


・涙液層・・・・涙腺で作られる、一般に涙といわれる液体の層で、乾燥による障害から守り、まばたき時の潤滑剤として働く。また、抗菌作用、栄養補給、老廃物の除去などの作用を持つ。


・粘液層(ムチン層)・・・粘液性の高いタンパク質でできており、涙を角膜にくっつける作用を持つ。




<ドライアイの治療>

治療としては、病因の治療、涙の分泌量の促進・蒸発の防止、涙点及び涙道の閉鎖などが行われる。


◆点眼治療:


涙を補う目的で、人工涙液点眼剤を用います。ドライアイの場合、他の眼疾患の場合と異なり頻回かつ長期間の点眼が必要になるため、防腐剤の入っていない、1回で使い切りのタイプを用いるのが望ましいです。特に、1日10回以上も点眼を要する場合は、防腐剤が角膜に沈着し、ドライアイを悪化させる可能性もあります。


また角膜に病変がある場合、角膜治癒作用のあるヒアルロン酸ナトリウムの点眼が効果があります。



◆ドライアイ眼鏡:


ドライアイ用として作られた眼鏡で、眼鏡の周りにビニールカバーを取り付け、さらにその内側に濡れたスポンジをつけ保湿効果を上げることができます。


◆涙点閉鎖:


「涙点プラグ」という特殊な栓で涙点をふさぎ、涙が流れ出ないようにし、目に涙がたまっている状態を人工的に作り出します。

<日常生活の注意点>

・意識的にまばたきを増やす・・・まばたきを多くすると、涙の分泌が促進されます。


・休憩をとる・・・コンピュータの画面を集中して長時間見続けないように、こまめに休憩をとり、リラックスしましょう。ストレスや緊張状態では涙の分泌が減少します。


・目を温める・・・蒸しタオルなどで目を温めることにより、マイボーム腺に固まった油分が溶けて、涙の表面に行き渡り、油分の不足から起こる涙の蒸発を防ぎます。


・湿度を保つ・・・室内が乾燥している場合は、加湿器などを用いて、適度な湿度を確保しましょう。また、直接目に風が当たらないようにエアコンなどの風向きにも気をつけましょう。


・パソコンなどの画面を見やすくする・・・視線が下向きになるよう画面を視線より少し下にしたり、表示される文字の大きさを大きめにするなど、見やすいように工夫しましょう。





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