緊急避妊薬という選択肢をご存知ですか？

妊娠する予定もなく、避妊しないでセックスしてしまった・コンドームはずれた・破けていたなど避妊に失敗したと思われる場合や、性被害にあってしまったなどの場合に、妊娠を緊急的に回避するためのお薬です。

令和5年11月28日（火）より、国（厚生労働省）において、将来的に、予期せぬ妊娠の可能性が生じた女性が処方箋なしに緊急避妊薬を適切に利用できる仕組みを検討するため、薬局での販売方法などについて情報を集めるための調査研究を行われることになりました。調査研究の一環として、一部の薬局での販売を行っています。
（研究名称：緊急避妊薬販売に係る環境整備のためのモデル的調査研究）

緊急避妊薬って？

緊急避妊薬は安心？

薬を処方してもらいたいけど･･･

緊急避妊薬って？

緊急避妊薬は、性行後48時間までにお薬を飲むことで妊娠阻止率は84%、７２時間以内では58％とされています。より避妊成功率を上げるためには、早めに服用することが大切です。
緊急避妊薬に含まれる黄体ホルモンの作用により排卵を抑制します。受精卵を作らせないように働き、排卵日の前後の性行為で避妊に失敗した場合でも望まない妊娠を防ぎます。
さらに、子宮内膜の増殖を防止して体温の上昇を防ぐ作用があるため、受精卵になっても着床を防いで妊娠を防止します。

現在日本では、「ノルレボ錠1.5ｍｇ」「レボノルゲストレル錠1.5ｍｇ」の２種類があります。
（これ以外の方法でトラブルが生じた時は公的な補償が受けられません）

緊急避妊薬は安心？大丈夫かな？

緊急避妊薬の成分によって吐き気・頭痛・胸の張りなどの症状が出ることがあります。多くの症状は数時間～１日で自然におさまります。
また、服用後２～３時間で薬の効果が出始めますが、薬を飲んでから２時間以内に吐いてしまうと、成分は吸収されず十分な避妊効果が得られない可能性があります。万が一、吐いてしまった場合、すぐに医療機関へ相談してください。

薬を処方してもらいたいけど･･･

緊急避妊薬は医療用医薬品なので医師による処方が必要です。一般に販売されておらず、通販や薬局のみでの購入はできません。
（海外サイトで販売される場合もありますが、偽物も多く服用後のフォローも国内で出来なくなり、お勧めはできません。）
医療機関を直接受診（対面診療）する方法と、オンライン診療を受けて処方箋が発行され、薬局で薬をもらう方法があります。

〇対面診察を受けることが可能な場合

＜対面診療＞
①産婦人科など医療機関を受診する
②院内投薬または処方箋交付により緊急避妊薬を入手し、服用する（薬の服用に関する対応は医療機関によって異なります）

〇対面診察を受けることが困難な場合

＜オンライン診療＞
産婦人科などをオンラインで受診し、薬局にて研修を受けた薬剤師が調剤したお薬を服用します。
詳しくは下記の「オンライン診療について」をご確認ください。

※いずれの場合も診療代・薬代は各医療機関の実費（薬局では1～1.5万）が必要です。

愛知県内で緊急避妊に係る診療が可能な産婦人科医療機関等を確認できます。
＜緊急避妊に係る診療が可能な産婦人科医療機関等一覧（厚生労働省ホームページ）＞

対面診察を受けることが困難な場合は、オンライン診療にて緊急避妊薬の調剤を受けることができます。

厚生労働省HPにて、緊急避妊薬におけるオンライン診療を行う医療機関（医師）を選択し、オンライン診療の受診可能な医療機関へ連絡をする
スマートフォン等でオンライン診療を受ける。調剤可能な薬局を選択し、医師に伝える※1
診察時に決定した薬局へ行く
薬局において本人確認を行い、お薬の説明を受けたあとで薬剤師の面前で薬を服用する※2　
☆ここまでのタイムリミットは72時間！72時間以内の服用が効果が高いです。
3週間後に産婦人科を対面で受診する

※1．調剤に必要となる処方箋等の情報は、医療機関から薬局へFAX等で送付されます。
※2．プライバシーは確保されます。本人確認ができない場合はお薬のお渡しはできません。

オンライン診療に係る緊急避妊薬の調剤が対応可能な薬局がわかります。
オンライン診療に係る緊急避妊薬の調剤が対応可能な薬局及び薬剤師の一覧（厚生労働省ホームページ）

◆本会の会員薬局に関しては、下記の検索ページからエリアを選択して検索していただけます。
愛知県薬剤師会の会員薬局検索ページはこちら（本会ホームページ内）